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イベントのお知らせ

ぼくが初めて実物のモヒカン刈りというものを見たのは、ライブハウスではなくテント芝居でのことだった。高校二年生だった、と思う。下校前の外掃除を体操服姿でしていて、ふと外の駐車場に目をやると、アーミー柄のズボン姿の金髪モヒカン男が懸命にテントの建て込み作業をしている。三十年前のことだ。驚愕した。
このときの芝居「越境天使」を見たせいで、ぼくは長い間劇場でやる芝居なんて芝居ではないと思っていた。「アナーキック・バイオレンス・スペクタクル」という惹句は頭の悪い高校生を狂わせるのには十分過ぎる。それに実際の芝居は今まで観たものとはまったく違っていた。転げまわり叫び、泣き、笑い、また無暗に燃やしたり、行き場のない初期衝動が肉体に宿ったような過激なカタルシス。それにまたどこかあっけらかんとした腹の底から笑えるような可笑しみのようなものも持ち合わせていた。パンクと反権力とアングラという精神が混然一体化していた。
それがポスターの劇団「驪団」だ。

「驪団」は「水族館劇場」と名前を変え、彼らは現在まで活動を続けている。この五月から六月にかけて、「あらかじめ喪われた世界へ」という芝居の前売りが始まっている。

その水族館劇場のメンバーで構成された「さすらい姉妹」という劇団がある。現在旅公演を予定しており、その芝居を水曜文庫でしないかというお話をいただきました。チラシが出来上がったら詳しくお知らせいたします。まずは個人的記憶も交えた第一報のお知らせです。

ポスターは驪団の静岡公演時のポスターです。