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春の鈴木邸古本市「探書会」 夏葉社・島田潤一郎さんのお話の会を行います

来月、4月18・19(土・日)、四度目の鈴木邸での古本市「探書会」を行います。
市内の古書店、あべの古書店、文遊舎、水曜文庫、藤枝で本とCDのフリマを開いている「聞く読む市」が本を出して皆さんに見ていただきます。会場は有形文化財に指定されている古民家です。広いお庭もありますので、出店されているコーヒーやお菓子、お弁当を食べながらゆっくりお時間を過ごすことができると思います。今回は一般書のほかに絵本もたくさん持っていくつもりなので、ぜひお子様もご一緒にお越しください。

鈴木邸の当主、鈴木藤男さんはながく新潮社に勤められ退職をされたのち現在も出版にかかわるお仕事をされている方で、探書会ではずっと本にかかわるお話を鈴木さんを交えて行ってきました。前回は戸田書店静岡本店で仕入れをされている藤波さんにお話をうかがいました。今回は夏葉社という版元をたった一人で運営して本を作っている島田潤一郎さんを東京からお呼びをしてお話をうかがいます。
夏葉社は、出版不況がいわれる現在、渋く地味なでも本好きならきっと心に残るような本を作ってきました。取次を使ってどの本屋にも配本を送るようなやり方ではなく、全国の本屋を自分の足で回りながら本を丁寧に棚に置いてくれるような本屋・書店員を探して本を置き、少しづつ確実なファンをつかんできました。2003年より現在まで13冊の本を出されています。
静岡市大岩にある新刊書店、戸田書店城北店の店長さん(ここには以前から夏葉社の本が置いてあります)に聞いたところ、新刊が出れば確実に発売日から時間を空けずに売り切れないまでも待ちに待ったお客さまが買っていくのだとのこと。内容もさることながら装丁や本の佇まいがそうさせるのだと思います。
昨年「あしたから出版社」という島田潤一郎さんの本が晶文社という版元から出ました。「就職しないで生きるには」というシリーズのなかの一冊です。ぼくよりもまだだいぶ若い島田さんが出版社を起こしてから現在までの足取りをエッセイ風に書かれている好著です。本を読ませていただくとその若い島田さんがなんのコネもなく出版という世界へ踏み込んでゆく大胆さをまず感じるのですが、だから当日は、もちろんその志をお聞きするのも当然ですが、出版界のあれこれ、いいところも悪い所も経験されたさまざまをお聞きすることができればなと考えています。また「好きな文章を本にしてそれを生計にしまた続けてゆく」ということがどうして可能なのか?それを少しでも聞くことができれば低空飛行の自分の稼業にも大分ためになるのではないかという手前勝手な目論見も白状をしておきます。
当日夏葉社の本も販売をさせていただきます。
面白いお話がうかがえると思いますので、本にかかわる方もそうでない方もぜひ当日足をお運びください。

島田潤一郎さんのお話は18日(土)午後二時より鈴木邸大広間にて行います。

夏葉社のHP http://natsuhasha.com/
鈴木邸のFB頁 https://www.facebook.com/suzukitei.shizuoka?fref=ts