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9月15日黒旗忌/大杉栄・伊藤野枝追悼墓前祭 望月治孝ソロライブのご案内

黒旗忌/大杉栄伊藤野枝追悼墓前祭
望月治孝ソロライブのご案内

1977年、静岡市生まれ。1999年頃よりアルトサックスによる即興演奏を始める。作品に「Solo Document2004」(CD)、「六月の線」(DVD)、「PASS」(12inchLP)、「青木智幸/望月治孝」(CD)など。

ぼくは「みろくさんぶ」で発行していたフリーペーパーの編集人として望月さんと初めてお会いをしましたが、とにかくとても丁寧に考えながらモノを作る人だという印象があります。内容にも増してデザインや紙の質にこだわる姿勢に胸を撃たれました。
即興演奏といえば思いに任せて吹きまくるのを黙ってじっと耐えながら聴くという図を思い浮かべるかもしれませんが、望月さんの演奏は編集がそうであるように全体を考えて演奏される構成がしっかりしています。たまに店に来ていただいてお話をしますが、ロックからクラシックまでその音楽の造詣の深さには舌を巻きます。そういう方が作っている音楽です。

講演をしていただく栗原康さんのご本「大杉栄伝 永遠のアナキズム」では、当時の民衆芸術論が通奏低音になっています。芸術を民衆の側に取り戻すという階級的なことではなく、「やりたいようにやる」という精神というか、当時のそうした運動が後の60年代のアヴァンギャルド芸術や民俗学につながっていったのだと思います。講演と映画の上映という会をしようと思いましたが、地元でしっかりとした作品、民衆芸術を作っている望月さんにも演奏をしてほしいと思いお願いをしました。長丁場の会のため少しの時間で申し訳ないとは思いながら、望月さんならちゃんと世界を作っていただけると確信をしています。映画上映の前、18時より演奏をしていただきます。