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すきすきスウィッチのCDの取り扱いを始めました

すきすきスウィッチ」というバンドのCDを扱わせていただくことになりました。
以前店のなかで自分で作ったフリーペーパーをプリンターで印刷して切って貼ってホチキスでとめてという作業をしてたら「何やってんですか?」と声をかけられてお渡ししたのがお話をした最初です。丁度そのすぐ後にレコード屋円盤の田口さんのトーク・ライブがフリーキーショーであり、目ざとくそのチラシを見つけて佐藤幸雄さんはよくその円盤でライブをやっているんだと教えてくれました。また市内の不思議なスタジオ兼居酒屋、失礼カフェみろくさんぶの話をしていたら佐藤さんは足穂の「弥勒」が好きで自分もみろく町に住んでいるんだとのこと。遅きに失しますが昨今読んだ小説のなかでダントツに面白かった小説です。こんな方が静岡にいらっしゃったんだと頼もしく思いました。
置かせていただくCDのジャケットは装丁家祖父江慎さんの手によるものだそうです。まだインディーズという言葉のなかった時代、突然ダンボールやP-MODELリザードといったバンドが活動してあたかも地下で製作されたレコードをもぐりのレコード屋の店頭でこっそり受け取るがごとく、自主制作盤と言っていた時代から活動をされていた、その当時から祖父江さんはこのバンドのファンであり、再活動を始めてCDを作ることになり、ジャケットの制作をご自分から買って出たとのこと。それはとても道理にかなったことのようにぼくには思えました。
稲垣足穂の小説はもちろん佐藤春夫などの小説家が最初に認めたのでしょうが、ここまで細く長くしかし確実な命脈を現在まで続けてきたのは、その文章が文学以外の芸術家たちに支持されたからに違いありません。天体や仏教美術や資本主義から逃避するというイメージが多くの美術家たちの影響を与えたというのは雑誌ガロなどを見ていれば一目瞭然です。
ぼくはすきすきスウィッチの音源をほとんど聴いたことがありません。you-tubeで観れば観れるのでしょうがその行為にあまりいまだ慣れません。ですが上記のような連想から取り扱いをさせていただくことにしました。きっとで好きな人はもう知っているでしょうし、知らない人はこんな紹介にもなっていないような文章を頼りに「買って」しまうのもよい経験なのではないでしょうか。

追伸 どなたかビニールが反射しないできれいに写真が撮れる方法を教えて欲しい・・・・。

すきすきスウィッチ 「それでもはじめて」
         「ここへきてはじめて」 ともに2980円
なんと!!二枚買われたお客さまには「緑版」ライブ盤がおまけでつきます。